2026年10月23日
営業研修の効果測定はなぜできないのか|測れる研修と測れない研修の違い

「営業研修はどうでしたか?」と聞くと、
「好評でした」
「満足度は高かったです」
という答えが返ってきます。
ではもう一歩踏み込んで「それで、売上はあがったのですか?」と聞いたとき、答えられる会社は残念ながら少数です。
先に結論をお伝えします。
営業研修の効果が測れないのは、測り方を知らないからではありません。
研修が、実際の営業の実務と切り離されているからです。
架空の事例を題材にした研修は、現場が変わらないので測りようがない。
逆に、実際のお客様を題材にすれば、研修がそのまま提案活動になり、新規案件の発掘数や粗利率として数字に表れます。
研修会社自身が「測るのは難しい」と言っている
実は、こんなことがありました。
研修会社の伴走支援をしていたとき、お客様から「営業向けの研修の効果測定はどうしたらいいか」とご相談を受けました。
そこで、その研修会社の方に聞いてみたのです。
「普段は、どうやって効果を測定しているのですか?」
返ってきた答えは、こうでした。
「アンケート結果で効果測定をしています。どれだけ、生産性があがったとか、売上が上がったという効果を測定するのは、難しいですよ。」
つまり、効果が出たかどうかは、お客様の感覚に任せているということです。
研修を提供している側が、そう言っているのです。
満足度アンケートは、効果測定ではない
多くの企業が研修後に測っているのは、満足度アンケートです。
講師はわかりやすかったか。
内容は役に立ちそうか。
しかしこれは、研修という商品への感想であって、営業成果の測定ではありません。
満足度が高くても、売上が1円も動かないことはいくらでもあります。
むしろ「良い話を聞けた」という満足感が、現場が変わらなかったことを覆い隠してしまいます。
経営者から見れば、投資をしたのに効果を説明できない状態が続くことになります。
なぜ測れないのか──研修が実務と切り離されているから
では、なぜ測れないのか。
研修の中身が悪いからではありません。
研修が、実際の営業の実務と切り離されているからです。
多くの研修は、架空の事例やロールプレイを題材にします。
受講者は「なるほど」と理解して帰ります。
しかしながら、月曜日に自分のお客様を前にすると、どう当てはめればいいかわからない。
研修と日々の営業活動を結びつける作業が、受講者に丸投げされているのです。
そして忙しさに流され、元のやり方に戻っていきます。
測れる研修は、実際のお客様を題材にする
私の研修は、そこが逆です。
最初から、参加される方の実際のお客様を題材にします。
架空の会社ではありません。
いま担当している、本物のお客様です。
すると、研修が勉強ではなくなります。
そのまま、提案活動になるのです。
実際に、次のような変化が起きています。
・研修の当日に大手企業へ売上予測1億円の案件を提案し、3ヶ月で契約まで進んだ若手営業
・研修の3ヶ月後に、粗利4,500万円の契約を締結
・新規案件の発掘数が1.6倍、粗利率が9.3倍
・エンジニアが主導で10億円の案件を創出
・取り組みを主導した営業部長が社内で評価を受け、昇進
研修と実務が、直結しているのです。
そこまで深く入り込んで、研修をしています。
また、研修が定着するまで、実務でも伴走支援をしています。
営業研修で測るべき4つの指標
本物の案件を扱っているからこそ、効果が測れます。
満足度に代えて、次の指標を研修の前後で並べてみてください。
① 新規案件の発掘数
② 提案している案件の金額
③ 粗利率
④ 商談の合意率・受注率
どれも日々の営業活動の中にある数字なので、新しく集計の仕組みを作る必要はありません。
研修会社に、ひとつだけ確認 してみてください
これから研修を選ぶ方に、簡単な見分け方をお伝えします。
研修会社を選ぶとき、ひとつだけ確認してみてください。
「題材は、うちの実際のお客様ですか?」
ここで言葉を濁す研修は、残念ながら測れません。
測れないということは、売上に直結しているかどうかも、わからないということです。
あなたの会社の研修は、満足度のほかに、何を測っていますか?
<よくある質問>
Q1. 営業研修の効果は、いつ測ればよいですか?
A1. 研修の前3ヶ月と、後3ヶ月を比較するのがわかりやすい方法です。ただし研修直後は受注に至っていないことも多いため、受注だけでなく、新規案件の発掘数や提案金額といった手前の指標も合わせて見てください。
Q2. 満足度アンケートは、やめたほうがよいですか?
A2. ぜひ、行ってください。評価が高い研修を実施するのはとても大切ですので、アンケートを継続することはひとつの指標として大切ですので、続けることをお勧めします。
Q3. 実際のお客様を題材にすると、情報の扱いが心配です。
A3. 参加されるのは社内の方なので、普段の社内会議と同じ取り扱いになります。弊社も守秘義務のもとでご支援しています。むしろ、自社のお客様を題材にするからこそ、研修の時間がそのまま提案準備の時間になります。
N.Kナーツ株式会社について
代表の加藤夏美はIBMで25年間、大手企業への法人営業に従事。独立後は「成果のでる提案手法を日本の営業現場に届ける」をミッションに、アカウントプラン・セールスイネーブルメントの導入と、法人営業のソリューション営業への転換を伴走支援しています。


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