2026年6月1日
AIが苦手なことを強みにする方法

「AIを使えば、営業の生産性が上がる」
そう聞いて、社内でAIツールの導入を進めているマネージャーの方も多いのではないでしょうか。
確かに、AIは強力です。
商談の議事録を自動で作成し、競合情報をまとめ、提案書のたたき台まで出してくれます。
しかし、AIが導入されても、受注率が変わらないチームがあります。
なぜか。
AIが得意なのは、すでに存在する情報を整理することだけです。
お客様がまだ言葉にできていない悩み、担当者自身も気づいていない組 織の課題。
こうした「顕在化していない情報」は、AIには絶対に引き出せません。
潜在ニーズを掴む力は、ツールでは補えないのです。
IBMで25年間、法人営業に携わってきた私が実践してきたのは、「あらゆる情報を組み合わせて潜在ニーズを仮説する」というアプローチでした。
まず、お客様の決算書・IR情報・HP・業界トレンドなど、あらゆる情報を徹底的に集める。その上で、「このお客様が本当に達成したいゴールは何か」をゴールから逆算して仮説を立てる。
そこに、打ち合わせ中の何気ない会話、エレベーターで聞こえた雑談、行き帰りにふと出てきた本音といった「生の情報」を重ね合わせる。
この掛け合わせから、「きっとこういう課題を抱えているはずだ」という仮説を、人間が頭をひねって生み出す。それが潜在ニーズへのアプローチです。
AIはデータを整理できます。しかし、顕在化されている情報をもとに課題を想像し、生の声から意味を読み取り、ゴールから逆算して仮説を創り出すのは、人間にしかできません。
AIデータと現場の生情報を掛け合わせ、自分の頭で考え抜く力。それを個人任せにせず、会社全体の仕組みとして育てることができるかどうかが、組織の強さを決めます。
AI時代に強いチームとは、AIを使いこなすチームではなく、AIが答えられないことを強みにできるチームです。
あなたのチームには、お客様の「言葉にならない本音」を共有し、次の提案に活かす仕組みがありますか?
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