2026年9月26日
成果が出ないアカウントプランの特徴 〜作っているのに売上につながらない理由〜

時間をかけてアカウントプランを作っているのに、成果が出ない。
その原因は、営業の能力ではなく、やり方にあります。
多くの営業部長や営業役員の方とお話しをさせていただく中で、成果が出ないアカウントプランには、共通点があることに気づきました。
特徴1:作ることが目的になっている
時間をかけて、重厚長大なプランを作り込む。完成すると達成感がありますが、そこで終わってしまう。計画のあとの、実行・振り返り・修正が回っていないのです。
プランは、作った瞬間には1円も生みません。回し続けるから、成果になります。
IBMでは四半期に1回必ず、作成したアカウントプランをもとにしてアカウトプランニングセッションを一度も休むことなく実施しています。3ヶ月前に計画したことを実際に活動してどういう結果だったのか、Lesson&Learnしているので、PDCAがしっかり回る仕組みが出来上がっています。
特徴2:レビューして終わっている
営業が作ったプランをマネージャーがレビューして終了。あるいは、営業が発表して、参加者から叱咤激励される場になっている。作って提出しただけで、誰もきちんと見てないという企業も残念ながらあることがわかってきました。アカウントプランをレビューするというのが私からすると違和感があります。IBMではセッションに参加者している全員が前向きに発言し、チームで案件を創出していくディスカッションの場でした。
特徴3:日常の提案活動に使われていない
プランは作った。でも、日々の商談はいつも通り。お客様の企業調査で終わってしまい、目の前の提案に活かされていない。これも本当によく見かけます。
アカウントプランは、3年後の戦略から目の前の提案までがひとつながりになって、初めて機能します。絵に描いた餅をつ くるために時間をかけるのは本当にもったいないです。
特徴4:お客様目線で作られていない
「自社が何を売りたいか」が並んでいるプランがあります。お客様が何を目指しているのか、どんな経営課題を抱えているのかが書かれていないのです。
自社目線のプランからは、自社都合の提案しか生まれません。お客様のゴールから逆算する。そこから作り直さないと、お客様の期待を超える提案にはなりません。
特徴5:営業だけで作っている
セッションの場に、営業部長と担当営業しかいない。でも、お客様と接点を持っているのは営業だけではありません。エンジニア、マーケティング、サポート。それぞれが、営業の知らない情報を持っています。営業だけで作るプランは 、組織の知恵の一部しか使えていないのです。いろんなメンバーが参加するから新たな発想や知恵がでて良い提案が可能となるのです。
特徴6:年1回しかやっていない
年度初めに1回作って、あとは1年間そのまま。しかし、お客様の状況は四半期ごとに変わります。年1回のプランは、3ヶ月後にはもう古くなっています。
IBMでは、四半期に1回、必ず見直していました。継続しないプランは、実態とかけ離れた「昔の地図」になっていきます。
特徴7:営業部長・役員が実施していない
アカウントプランを現場の営業には作らせるのに、営業部長や事業部長は自らセッションに参加していない。アカウントプランが「現場任せの宿題」になっている組織で、成果が出ることはありません。
IBMでは 、営業部長のセッションの上に、事業部長のセッション、社長のセッションがありました。自分でアカウントプランを描けない人が部下に対してアカウントプランのコーチングや良いアドバイスをするのは難しいのです。
あなたの企業ではいくつあてはまりましたでしょうか?
ひとつでも当てはまるものがあれば、やり方を見直すタイミングです。
繰り返しますが、これは営業個人の能力の問題ではありません。やり方の問題です。やり方を変えれば、同じメンバーでも成果は変わります。
よくある質問
Q1. アカウントプランを作っても、営業が活用してくれません。なぜですか?
A1. 社内にアカウントプランを使ってビジネスを拡大する仕組みがないからです。営業任せにしても残念ながらうまくいかないのです。
Q2. どのお客様に対して作るべきですか?
A2. すまずは、長期的な取引が見込める・ビジネスの拡大が見込まれる大切なお客様一社から始めることをおすすめします。一社で成果の出る型を作ってから、広げていくのが近道です。
Q3. 成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
A3. 弊社の3ヶ月のご支援で短期的に成果を出すお客様が多数いらっしゃいます。しかし、それを定着させるには、成果の出る方法で1年実施すると社内文化になってくるため変化を実感される企業が多いです。自己流で試行錯誤すると、成果の出る仕組みに辿り着くまでに数年かかることもあります。
N.Kナーツ株式会社について
代表の加藤夏美はIBMで25年間、大手企業への法人営業に従事。独立後は「成果のでる提案手法を日本の営業現場に届ける」をミッションに、アカウントプラン・セールスイネーブルメントの導入と、法人営業のソリューション営業への転換を伴走支援しています。

