2026年9月25日
成果が出るアカウントプランとは

先に結論をお伝えします。
成果が出るアカウントプランとは「作るもの」ではなく「回すもの」です。
私が25年間在籍したIBMは、四半期に1回、全社でアカウントプランニングセッション(APS)を実施し、大型案件を生み出し続けていました。この記事では、その5つの条件をお伝えします。
なお、成果が出ないアカウントプランの共通点については、関連記事「成果が出ないアカウントプランの特徴」をご覧ください。
アカウントプランニングセッション(APS)とは
アカウントプランニングセッションとは、お客様の潜在ニーズを深掘りし、案件を自律的に創出するための組織横断型の戦略会議です。
お客様と接点を持つメンバー(営業、エンジニア、マーケティング、サポートなど)が一堂に会し、組織の知恵を結集してお客様理解を深め、提案戦略を立案・合意します。単なる計画書の作成ではなく「戦略を考え抜く場」そのものである点が、うまくいかないアカウントプランとの最大の違いです。
成果のでるアカウントプラン①:四半期に1回、必ず立ち止まる
IBMでは、すべての営業組織が四半期に1回、必ず立ち止まって時間をかけ、自社の強みを活かしてどんな価値ある提案ができるかを考えます。「実施しない」という選択肢はありません。
3ヶ月前に計画したことを実際に活動してどうだったのか、Lesson&Learnで振り返る。だからPDCAがしっかり回り、プランが「作りっぱなし」になりません。お客様の状況は四半期ごとに変わります。このリズムがあるから、成果が続くのです。
成果のでるアカウントプラン②:ゴールから逆算して、仮説を立てる
成果の出るアカウントプランは、お客様のゴールから逆算します。
お客様は何を目指しているのか。その裏にある経営課題は何か。自社だからこそ貢献できることは何か。ここから 仮説を立てて、見積もり依頼やRFPが出る前に、こちらから提案を仕掛けます。
顕在ニーズへの対応から始めると、機能比較と価格競争に巻き込まれます。潜在ニーズに先に踏み込むから、価格競争のない大型案件を創出できるのです。
成果のでるアカウントプラン③:チーム全員で作る
一人の営業が作ったアカウントプランは、その人の見えている範囲を超えられません。
アカウントプランニングセッションは、お客様に関わる全員が参加し、前向きに発言し、チームで案件を創出していくディスカッションの場です。営業が発表して叱咤激励される場ではありません。いろんなメンバーが参加するから、新たな発想や知恵が出て、一人では描けない大型商談の仮説が生まれるのです。
成果のでるアカウントプラン④:経営層まで一気通貫で回す
IBMでは、アカウントプランは現場だけのものではありませんでした。
営業部長が主催するセッションから始まり、事業部長(役員)のセッション、そして社長のセッションまで、階層ごとに行われます。現場の戦略が経営に届き、経営の意思が現場に返ってくる。アカウントプランを「現場任せの宿題」にしないことが、日本企業との最も大きな違いです。
成果のでるアカウントプラン⑤:組織の共有資産として蓄積する
営業の異動や退職のたびに、お客様の情報がゼロリセットされる。多くの会社で起きていることです。
IBMでは、アカウント戦略を文書化し、組織の共有資産として蓄積します。だから担当が変わっても、お客様との関係と戦略の継続性が保たれるのです。お客様は営業個人のものではなく、会社の大切なお客様。アカウントプランは、それを実現する仕組みでもあります。
実際に、どんな成果が出るのか
・研修の当日に大手企業から売上げ予測 1億円の案件を
・若手営業が提案し創出から3ヶ月で契約締結
・エンジニアが主導で10億円の案件を創出
・新規案件の発掘数が1.6倍
・粗利率9.3倍
・研修3ヶ月後に粗利4500万円の契約締結
・研修終了3かヶ月後に粗利4,500万円
お客様のコメント
・間違いなく思考が変わったのに伴い営業の質が上がりました
・大型プロジェクトの深耕と発掘に役立つ。
・お客様に対するアプローチする目線が変わった。
・ストレッチした目標に対して頭に汗かいて考え抜くのはすごく良い。
・お客様を深く理解する良い機会になった。
・研修を起点として業務を回せると感じています。
・この研修のもっと対象を広げて実施いただきたい。
特別な才能は、必要ありません。正しい方法で回すこと。それが成果の分かれ目です。
まずは、一営業・一社から実施してみませんか?
よくある質問
Q1. 中小企業でも、IBMと同じやり方で成果が出ますか?
A1. 参加者が前向きに素直に取り組んでいただき、こちらが提示したことをすべて行っていただいたお客様は企業の大きさに関わらず出ます大切なのは会社の規模ではなく、「重要な業務」として真剣に取り組んでいただくことです。
Q2. テンプレートがあれば、自社だけでできますか?
A2. テンプレートがあれば、アカウントプランを作ることは可能です。しかし、成果が出るかは各社の取り組みにより異なってきます。事実、弊社がご支援させていただいているお客様においても、成果の出るテンプレートと講義があっても、アドバイスなしでは9割の方が、大型商談の描かれたアカウントプランを最初から作ることはできません。弊社によるコーチン グ・アドバイスを個別対応させていただき成果が出るお客様が多数です。
Q3. 何から始めればよいですか?
A3. 研修で型を学び、アカウントプランを体験する。その上で、四半期ごとの実践に伴走支援を受けながら定着させ、最終的に自走する。このステップを踏むことにより、企業文化まで落とし込むことが可能であると考えます。
N.Kナーツ株式会社について
代表の加藤夏美はIBMで25年間、大手企業への法人営業に従事。独立後は「成果のでる提案手法を日本の営業現場に届ける」をミッションに、アカウントプラン・セールスイネーブルメントの導入と、法人営業のソリューション営業への転換を伴走支援しています。

